PRIDE観戦記

夜勤が終ると同時に、職場を飛び出してJR鯖江駅に直行。ここから普通電車で3時間半揺られて大阪ドームに行くこととした。
大阪ドームに行くのは随分久しぶりだ。たしか、何年か前の大晦日の「イノキボンバイエ」以来だと思う。
大阪環状線大正駅を降りて、駅前のサンクスで少し買い物をしていざドームへ。
客入りはほぼ満員。流石に好カードが揃っただけに、大阪といえどもこれぐらいは客入るんだよな。
では、試合の感想を。

中村和裕 [判定3-0] ケビン・ランデルマン
中村ははっきり言って「華がない」選手。ただ、実力はあるようで、なんと言うか松井大二郎が250倍強くなった感じ。流石にこの選手をスターに押し上げるってのはDSEも苦労するだろう。
一方ランデルマンは相変わらずの「倒す→上から鉄槌→効かなかったら押さえ込む」のワンパターン戦法しか出来ない。ミルコ戦はありゃ1000年に一度のラッキーパンチだったとしか思えない。当然、中村に後半攻め込まれて、消極的な姿勢にイエローカードまで出る始末。中村の余裕勝ち。
ヒカルド・アローナ [判定3-0] ディーン・リスター
どっちもアブダビ王者。1Rリスターが執拗に脚関節を狙っていたが(どうやらリスターの必殺技に等しいらしい)流石にアローナにはそう簡単に決まるわけもなく、2R以降はアローナが上になる展開が多かった。アローナも老獪だからなあ。
近藤有己 [判定3-0] イゴール・ボブチャンチン
いや、もう完敗です。近藤がここまで完敗を喫するのは初めて見た気がします。
とにかくボブチャンチンの圧力が凄く、いつもなら簡単に返すマウントが全く返せませんでした。当然、他のパンクラスの選手なら4度黄泉の国に行ってなおかつ半殺しにあうような恐ろしいパウンドを食らいまくり、アームロックは極めかけられるわ、打撃を全くださせてもらえないわで近藤らしさのかけらも見られない完敗でした。
皆判定を聞くまでもなく、3R終了間際からぞろぞろとトイレへ向かっていく・・・orz
近藤は、一度階級を落としてUFCか武士道に出た方がいいのかもしれません。
ビクトー・ベウフォート [1R9分36秒 フロントネックロック] アリスター・オーフレイム
フィニッシュはあまりに唐突だった。フロントネックで決まるとは思わなかったので・・・
でも、どうやらこれアリスターの必殺技のようですね。アブダビ予選とかでこれで勝ち抜いてきたみたいですし。ビクトーも久々のPRIDEでしたが、結果的に非常に残念なものでした。
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ [1R8分5秒 腕ひしぎ逆十字固め] ダン・ヘンダーソン
判定まで行ったら、「勝者 ダ〜ンヘンダ〜ソ〜〜〜ン!!」というコールが聞こえそうだったのでホジェリオを応援。そしたらあっさり腕ひしぎが決まり決着。よかったよかったw
桜庭和志 [1R38秒 KO] ユン・ドンシク
この大会最大の声援を受けていたのは、間違いなく桜庭だった。ポジション的には、K-1で言う所の佐竹のような感じになっちゃってるんだけど、彼が出てくるとやはり盛り上がりが違う。
対する韓流柔道家ユン様。こいつ絶対かませ犬と思った。総合格闘技未経験のくせしてビッグマウス連発。ネット上では桜庭危機説が一部でささやかれていたけど、打撃が入ったらたちまち失速して終るだろなと思っていた。
そしたら案の定!桜庭のフックがクリーンヒットしてから後はボコボコ。ドーム大爆発!
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン [1R4分47秒 KO] マウリシオ・ショーグン
ランペイジはすっかり落ち目。あのシウバ戦の敗戦は彼の選手寿命を縮めてしまったのだろうか?その後の試合にも何というか勢いを感じない。対するショーグンはこれから伸びてくる選手で、残虐性においてはシウバの上を行ってしまいそうな感じ。そんな選手と当ったらひとたまりもないんじゃないかと思ったら、本当に一方的にランペイジはやられてしまった。試合の途中から明らかにやる気をなくしていたのだが、どうも肋骨を折ったらしい。一方ショーグンは対戦相手にもよるが、ベスト4は堅いんじゃないかと思わせる充実ぶり。次戦注目。
ヴァンダレイ・シウバ [判定2-1] 吉田秀彦
両者が向き合った時に気付いたのが、「シウバの体の細さ」だった。何か以前より小さくなってしまったような感じがした。後で聞いたが、恐らくシウバがPRIDEに参戦してからの史上最低体重のようである。そのせいか、威圧感というものを・・・以前は肉食獣のような危険なオーラを出していたのだが、この日はまったく感じなかった。
一方吉田は口ひげなんぞ生やして気合は十分。1Rから攻め込むが、やはり2R目からガソリン切れ始めが目に見えてわかるようになる。3R、シウバのローに吉田が背中を向けて嫌がる光景を見て、「シウバの判定勝ち」と思った人は日本全国に890万人はいただろう。
案の定、2-1でシウバの判定勝ち。そして、試合後シウバは桜庭を次戦の相手に指名したのだった。予定調和ですな。

試合後、おてもと氏、ネオハイパー氏、TK氏と合流し、なんばに移動。2時間ほど酒を飲み、翌日難波ウインズに行く約束をして解散。今日は「カプセルインなんば」に泊まることにした。施設はボロいが、2500円で簡素な朝食つきというのが売りのカプセルホテルである。
流石に夜勤明けで来たので、眠くて眠くて仕方がなく有料ビデオを見ることもなく眠りについた。