坊主さん事件第4回公判

7月に事件が起こり、それから裁判に突入して何時の間にか年を越してしまいました。
今日は被告人尋問の日です。
私はかなり不安でした。まともに被告が検察官や弁護士からの質問に答えられるのかどうか・・・・第1回の審理を見た限り、相当空転することは間違いないと感じていました。
1時25分、被告人登場。前回の審理では髪が伸びきっておりましたが、今回頭を丸めてきました。耳が遠いので、補聴器を着用して審理開始。
・・・が、のっけから弁護士が質問したら1つの質問に10返す、という感じ(しかも早口)で、弁護士の「ちょっと待って!」という制止もなかなか聞かない。言いたいことを言っている感じである。それでも粘り強く一つ一つの質問を行なっていく弁護士さん。仕事とはいえ偉いなあ・・・
被告の主な言い分は・・・
地蔵堂から出てきて靴を履き終わったらいきなり投げ飛ばされて頭を打ち気を失った。襟首を捕まれて無理やり起こされてたが、こっちもカッとなって襟首を掴み返して山門までカニ歩きで双方歩いていった。
②凶器とされるシノは、山門で脅す為に振りかざしただけで、坊主さんの顔に突き出してなどいないし、当然傷なんか出来るわけも無い。証拠の写真の傷(手の甲)は後で事件を大きくする為に坊主さんが自分で勝手に作ったに決まってる(!)シノの落ちている位置は違うし、捏造したものだ。写真も一部全然違う別の寺の写真を使っている!
③山門で逃げようとするそぶりは見せていない。襟首を掴んで振り回したりしていない。だから締め上げてなどいない。坊主さんは苦しそうなそぶりどころか笑っていた(!!)嫁さんが電話したら「30秒ほど」で警察のパトカーと鑑識が到着した(物理的に絶対不可能です)
④医師の証言も嘘。傷はでっちあげ。
・・・とまあ、起訴事実について徹底的に認めない様子である。
それはいいのだが、かなり支離滅裂なことを言っていた。これを聴いてまともに受け止める人間はいないと思うが・・・・以下被告の脳内妄想の世界です(汗
①住まいは皇居!名前は2つある(1つは本名でもう1つは浩宮
②三国には40年前から来ていた。東京(住まいの皇居)や大阪を行ったり来たりしている。
③三国の寺は全部ワシのもの!賽銭取るのは当然だ。寺が大家のワシに家賃を払わないんだから賽銭を取っている。
④坊主さんの本名は「トヅカタダノブ」
三国競艇場を作ったのはワシ!
⑥テレパシーでいろいろな人と話をしている
⑦私選弁護人を雇おうと福井弁護士会に申請しようとした(これはマジ!)が、この話は息子(実在しません)にテレパシーで連絡を取って相談した(当然私選弁護は申請されませんでした)
⑧寺はワシのものだから、坊主さんが何で自分を投げ飛ばしたのか理解できなかった。「警察に電話してくれ」と、坊主さんが女の人に言った時に「好都合。警察に突き出してやろう」と思った。山門までカニ歩きで行ったのも、暗闇で顔がわからなかったのと、坊主さんを逃がさない為だ。
⑨船を持っている(犯行前に船で生活をしていた。いわゆるホームレス。船の名前は自称『海丸』)が、この船にはエンジンが盗まれてしまった為についていない。防犯のために管理人として船に住んでいた
⑩今新しい寺を建てている。資産はある!
⑪(前科を隠したいからこんな言動を繰り返したのかとの問いに)そんなことはない。
⑫坊主さんは強盗殺人犯だ
⑬証人として出てきたときの坊主さんは「替え玉」だ
・・・・・電波ゆんゆん(大汗
実は、警察の供述調書作成の段階からこういう支離滅裂な誇大妄想を口走っていたらしいのだが、記録はされておらず、裁判になってからの空転の原因になっている。
ホームレスなので、当然そういう精神系の病院への通院暦や入院歴もない。
このままでは問題を引きずってしまうので、もっと初期でやればよかったのかもしれないが精神鑑定を申請したい、と弁護士が言ったため、裁判官同士(合議制なので3人)で協議を行うため、5分間の休憩となった。
・・・5分後、裁判官が口を開く。
「精神鑑定は行なわないことに決しました」

次回公判期日は3ヵ月後の4月14日(木曜日)午前10時からに決まりました。
こりゃ判決出るのは5月か6月になってしまいそうだ・・・・